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バビルサについて

 バビルサ(英名 babirusa )は、インドネシアのスラウェシ島と近隣の
島々の固有種で、分類学上、偶蹄目(ウシ目)イノシシ科バビルサ属に位置
づけられる動物です。本種の雄には、他に類を見ない形態学上
の特徴があります。上顎の犬歯が鼻と眼との間から皮膚を貫き、前頭部
方向に湾曲しながら生涯成長し続けます。

 本種は、1931年インドネシアの国内法により保護対象動物に指定された
ものの、
  (1) イノシシ科の他種動物に比べて産子数が少なく、
  (2) 生息地において違法狩猟が横行し、
  (3) 森林伐採により生息地環境の劣悪化が進行し、
その個体数は減少傾向にあります。

 1978年、国際自然保護連合(IUCN)により、本種は「危急種(vulnerable)」
に区分されています。さらに、IUCN/SSC Pig and Peccaries Specialist Group
(1993)により、種ごとに「危急種(vulnerable)」ならびに「絶滅危惧種
(endangered)」に区分されています。
 また、1982年以来、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES、通称、ワシントン条約)」では、本種は商業的な国際取引を原則的に禁止する種(附属書I)に指定されています。