Japanese comic, "Ike! Inachu-Takkyu-bu", Furuya Minoru 1996.
『行け! 稲中卓球部I』, 古谷 実、 1996年.
ヤンマガKCスペシャル-605
行け! 稲中卓球部I
古谷 実 著
pp. 210-211.
講談社
ISBN4-06-336605-7
バビルサ文学として紹介するには無理があるかもしれないが、ファイルすべき作品である.
「この間 進化のTVを観た」
ある所にメチャクチャな進化をとげた動物がいっぱいいる島がある
そこにこんなのがいた
丸みをおびた胴体に体毛がほとんどなく、吻が突き出て、家畜豚よりもはるかに小さな耳をもち、明らかにイノシシ科に分類される動物が描かれている. その動物の下顎から生じた牙は、やや前方に伸びてから後方に大きく湾曲している. 以上の特徴はセレベスバビルサの身体上の特徴と符合する. 一方、上顎には全く牙が描かれておらず、また、小さな耳が垂れ下がっている点は矛盾する.
下顎の犬歯のみが描かれ、上顎の犬歯が描かれていないが、この特徴を備えたセレベスバビルサが2009年8月末現在実在する.
その雄バビルサは、バビルサ基金が運営しているバビルサパークで保護繁殖飼育されている.
その個体には上顎の牙がかつて存在したが、抜け落ちれしまった(2009年9月4日、更新).
そいつのキバはしなりすぎ どんどんどんどんのびていく
やがて自分の頭に突き刺さる
ヤツの寿命だ
下顎から生じた牙の先端が前頭部に刺さり、出血多量で倒れた姿が描かれている. 牙のサイズから判断して成獣であるが、ここでも上顎の牙は全く描かれていない. 上顎の牙が皮膚を貫いて成長しつづける点がバビルサの最大の特徴であるが、これが見当たらないのだ.
独自の進化を遂げた動物が多く生息する島で、自分の頭に突き刺さるほどの牙をもつイノシシ科の動物といえば、バビルサのほかに存在しない. 舞台はスラウェシ島であり、この動物はセレベスバビルサと判定してよいだろう.
<フィールド1>last modified: 04 September 2009 |
|
|
|
Literary Arts バビルサ文学 |