バビルサの特徴は、「皮膚を貫く巨大な牙」だけではありません. 
からだの内部にも、他のイノシシ科動物にはない風変わりな営みがみられます.
 Physiology 生理学
バビルサ豆百科
ENCYCLOPEDIA BABIRUSA
 動物園で飼育されているセレベスバビルサ(Babyrousa celebensis)の寿命は、24年と言われています. 恐らく、野生のバビルサではその半分程度と考えられています. 
 ブタやイノシシ(Sus scrofa)の妊娠期間が114日であるのに対して、セレベスバビルサでは通常155-158日です. 妊娠期間がイノシシよりも6週間も長いにもかかわらず、バビルサの新生子はイノシシよりも小型です. 動物園のバビルサのように栄養状態が良ければ、年に2回の出産が期待できますが、野生では、年1回と考えられています. バビルサには、特定の繁殖期はありません. ブタやイノシシが多産のシンボルであるのとは対照的に、同じイノシシ科に属するバビルサの産子数は通常1、2頭と少ないのです! バビルサの数が減少しやすい要因の1つに、この生理学的な特徴があります. 少ない産子数に対応して、雌バビルサの乳頭数は2対です. かつて、授乳に利用できる乳頭は、1対のみと考えられていましたが、実際はすべての乳頭で泌乳可能のようです.
 イノシシの子どもには縞模様があり、「瓜坊」の名で親しまれていますが、バビルサの子にはありません. バビルサの子どもは、生後1週間ころから固形物を少しずつ食べ始めますが、生後5ヶ月になっても母親の乳を欲しがります.
 Reproduction 繁殖


  <フィールド1>last modified: 17 September 2007