身長の2倍 英書多読体験記
〈その2〉
 「やさたく」から「何たく」へ  修行から自由へ!
多読は、初めは「声を出して音読」、「ハリポタの音聴+読み」、「やさたく」「児童書」「推理小説」「エンタメ」「ベストセラー本」等々、「やさたく」や「多読」に代表される「修行」だったのです。
が、1倍を通過する前後からは、「何でもたくさん」になってきました。「何たく」ですかね。特に分厚い(個人的な基準としては300ページを越える本)英書が読めるようになりました。とはいえ、書評などで文が難しいとあるものはもちろん未だに後回しにしていますが、普通の文章なら気にならなくなりました。振り返ると結構すごいですね。自分でも驚きます。
 リスト本は読まなくなりました
以前1.5倍通過のころまでは読むジャンルをできるだけ広げようという気持ちから購入する際にリスト本を頼りにしていました。結果、やや積ん読状態になってきました。その上、読みたいものがたまってしまったせいもあり、気がつくとリスト本を読まなくなっています。だいたい頭の中に地図が出来てきたからだと思います。ただし、この多読・やさたくを始めたころは自分の読書傾向にエンタメ系・推理小説系がまったくなく、リスト本は非常に役立ちました。「ミステリーで英語漬け」(1997)と「わけありのペーパーバック300選」(2005)にはとりわけお世話になりました。
 辞書は使って使わない
「わからない単語がでてきても読み飛ばす」というこつを体感できたころから自信がつきました。この分野の先輩に感謝することです。とはいえ、これも時と場合で、私は未だに辞書は引くときは引きます。出先での読書時は、単語はわからなければ読み飛ばすのですが、手元に電子辞書が利用できる環境のときはしばしば引きまくります。どちらの場合もOKという心理のおかげで長続きしているのかと思います。それでも単語力はさしてあがっていないと思います。もちろん、若干の語彙増強はあります。かんはよく働くようにはなりました。
 日本語の本はもう読みません!
ただでさえ、そうない余暇に普通の読書をいれると時間がもうまったくないのです。そこで、始めてからそう間もないあるとき、「日本語の本はもう読まない」と決心したのです。人に話すと何か、あやしい信仰を吐露した感じになりかねませんので、もちろん心の中の決心にとどめています。インターネットのこの場では、匿名ですのでいいですかね・・・変な人扱いして、いやがらないで下さいね!・・・
日本語の本を読まないなど、自分でもまさかその通り続くとは思っていなかったのですが、大切なのは「リズムを作る」ことですから、「余暇は英書」と決めたことで、すっきりしたリズムになりました。
現在、本は仕事上ではもちろん読みます。新聞も読みますが、日本語の雑誌はまったく読まない状態が続いています。それは嫌みなことと感じられる方がおられるかもしれませんが、わかって下さい。持ち時間がないのです。
 大昔に読んだ児童書以外、翻訳で読んだ本は、ありません
せっかく読むのですから、100パーセント知らない状態でスタートしました。子供たちとハリポタの話をしていて「あのユーノーフーがね・・・」と言ってしまい、怪訝な顔をされたとき、「あ、そうか」これ英語だ!と気づき、あわてて日本語探しました。鏡の言い方もそうでしたね。
ブックオフで「レッド・ドラゴン」と「クリスマスのフロスト」を買ったことはあります。何しろ1冊100円ですので。しばらく英語の後に読んでいましたが、それも最後までは読まずじまい。途中で「もういいや、どんどんこのまま進もう。」という気持ちになってしまうのです。
 日本語の読書との比較  「わかる」のレベルはいろいろ
場面把握が少し紗がかかった感じ、形容詞・副詞の意味するところがプラスかマイナスかぐらいしかわからない。緻密な納得感にまで至らない、スピード感がかなり欠ける。その先が知りたいのに進まないのがもどかしい・・・などのことです。しかたないのですが。時が解決してくれると信じるしかないです。外国語習得はどの場合も「過去を振り返ると、今がわかる」のでしたよね。現に以前読んだ本をパラパラめくると字の大きさにびっくりしますし。
 7年8ヶ月もかかってしまいました!
伊藤サムさんのおっしゃることはプロ用ですものね。当たり前でした。それにしても、7年8ヶ月(純粋な意味で専念したのは6年)はちょっと長すぎましたねー。大げさに聞こえたらお許し願いますが、いつ人生の大波が来てストップするかもしれないと心の底では常に感じていました。実際、この間に父が急逝し、大波が来ました。大波でなくても、仕事や家庭やのいろいろな現実の制約がありますので、このペースを維持するのは本当に難しかったです。
 最初からの全リストとまったく私的な評価
すべて最後まで読んだ本のみで、読んだ順に並べました。☆ひとつは作者のせいというより私の方の人間的偏りなのでお許しを。☆5つは極上評価。 ☆6つはべた褒めの本です。☆なし(2冊)は言わずもがな、読まない方がよかった本です。私の場合、良くも悪くもこんなところです。恥ずかしくて匿名でなければとても書けません。
まずおへそまでが現実的かもしれません
情けないことですが、身長換算では辛かったので、個人的な新単位おへそ1個分=1ペソ(?)(もちろん、通貨ではありません)で数えてみました。
 @1ペソ(おへそ)までの経過
自分がそうでしたから言うのですが、おへそが近づくころには単語制限本や児童書に少し飽きが来始めるのではないでしょうか。私も「いつまでこんな年齢不相応なことをしているのか」と思いながらでしたから。そういう途中設定をしないと続きにくい気がしました。
お祝いして、他の修行との兼ね合いで忙しい方はこれで卒業としましょう!人生長いのですから、残りは次の機会にです。まだ余裕がある方は荷物を絡げてまた旅を続けましょう。英書のまとめ買いをしたりするとモチベーションが上がるかもしれません。私はそんな方法もとりました。ただし、「読みもしない本を」と家人に冷たくされる覚悟を!
−−−スタート(2001年2月27日)−−−
☆☆☆☆☆Harry Potter @
☆☆☆☆☆Harry Potter A
☆☆☆☆☆Harry Potter B
☆☆☆☆☆Animal Farm
☆☆☆The Little Prince
☆☆Alice's Adventure In Wonderland
Who Moved My Cheese
☆☆☆☆Charlie And The Chocolate Factory
☆☆☆☆Death of A Salesman
☆☆☆☆☆Charlotte's Web
☆☆☆☆The Story of Doctor Do Little
☆☆☆☆☆Tom's Midnight Garden
 The Bad Beginning
☆☆☆☆The Old Man And The Sea
☆☆☆☆The Christmas Box
Asia Today
I Love The UK
Europe Today
America Today
☆☆☆☆Harry Potter C
☆☆☆High Light of American History
☆☆☆☆☆From The Mixedup Files of Mrs'Basil and FrankWeiler
☆☆☆Stuart Little
☆☆☆☆☆☆Holes
☆☆☆☆☆The Breadrunner
☆☆☆Where Were You Robert
☆☆☆☆Riding in Car With Boys
☆☆☆☆☆Daddy-Long-legs
☆☆☆☆☆Anne of Green Gables
☆☆☆☆☆A Little Princess
☆☆☆Encyclopedia Brown 18
☆☆☆☆☆Heidi
☆☆☆☆☆Little Load Fauntleroy
☆☆☆☆☆Treasure Island
☆☆☆☆☆The Family From One End Street
☆☆Little Women
☆☆☆☆☆Robinson Crusoe
☆☆☆☆The Great Adventure of Sherlock Holmes
☆☆☆☆The Extraordinary Cases of Sherlock Holmes
☆☆☆☆The Mysterious Adventutrs of Sherlock Holmes
☆☆☆☆☆Granford
☆☆☆The Street Lawyer
☆☆☆☆Death in The Dojo
☆☆☆☆The Firm
☆☆☆A Tale of Two Cities
☆☆☆☆☆I,Robot
☆☆☆☆☆☆On The Beach
☆☆☆☆East 43rd Street
☆☆☆☆☆The Day of The Jackal
☆☆☆☆☆☆Captain Corelli's Mandolin
☆☆☆☆☆The Body
☆☆☆☆When Summer Comes
The Go-between
☆☆☆☆☆☆The Silver Sword
☆☆☆☆☆The Death of Jericho
Wuthering Heights
☆☆☆☆Do Androids Dream of Electric Sheep?
☆☆The Remains of The Day
☆☆☆The Grapes
☆☆☆☆Post Mortem
☆☆☆☆☆Balzac And The Little Chinese Seamstress
☆☆☆☆☆Flowers For Algernon
−−−0.5倍(84cm)到達(2003年3月18日)2年1か月−−−
 A2ペソ(身長分)までの経過
たぶん、ここまでの目標が3年〜4年で達成できれば「御の字」としましょう。素人にはこの辺りが現実的です。
ここでまたお祝いしましょう。できたらいろいろなサイトに投稿して、インターネットの世の中にデビューしましょう。なかなか1倍まで読んでいる方はおられません。皆様「がんばるぞ」のかけ声を発してはおられるのですが、何といいますか、英語関連の趣味の中ではトライアスロン的な分野です。達成までこんな長い趣味はまれな方です。自分で自分を「えらい、よくやった!」と褒めましょう。りっぱな、卒業期です。
とともに、もし続けられるのでしたら、この先の長さを想像するとがっかりなさるはずです。
あれこれインターネットのサーフィンをしたり、人に聞いたりされるでしょうが、そうはまだ2倍達成の経験者はおられないようです。(インターネット上では、有名なジャパンタイムズ記者の高原さん以外寡聞にしてまだお聞きしておりません)。本当に進んでいる方はブログを書くのが煩わしいのでしょうし・・・。現在進行中の方々のブログからは密かなため息が聞こえてきます・・・みなさん苦闘?しておられる。本当に関連サイトの皆様の「2倍への戦い?」には常日頃、熱い同志愛を感じて来ました。がんばろうぜ!
・・・などと、いかにもえらそうにものを言いました。大反省。完全に「えばりモード」に入っていました。実は、何を隠そう、かく言う私こそがこの先を進むのが辛かったのでした。スランプが始まったのです。
その結果かもしれません。この時期、当ホームページで紹介済みの漢検や数検で約1年間完全に中断しました。どちらの場合もそれぞれがそれぞれの飽きを回避する手段になったようです。どちらも真剣に、かつ楽しくいそしみました(これは案外お薦めかも)。
The Other Side of The Midnight
Master of The Game
☆☆☆About The B'nai Bagles
☆☆☆☆☆Journey To An 800 Number
☆☆☆☆And Then There Were None
☆☆☆Harry Potter D
☆☆☆The Amsterdam Connection
☆☆☆Fly Away Home
☆☆☆☆☆The Full Monty
☆☆☆Early Autumn
Love and Grory
☆☆☆Godwulf Manuscript
☆☆☆Cop Hater
☆☆☆☆A is For Alibi
☆☆☆☆☆The Alchemist
☆☆☆☆☆A Walk to Remember
☆☆☆☆☆There's A Boy in The Girl's Bathroom
☆☆☆☆☆Jennifer And Me ,Elizabeth
☆☆☆☆Around The World in Eighty Days
☆☆☆☆☆☆Da VINCI CODE
☆☆☆☆☆The Bridges of Madison Country
☆☆☆☆☆☆Island of The Blue Dolphins
☆☆☆☆The House of Mango Street
Madame Doubtfire
☆☆☆Ben Franklin of Old Philadelphia
☆☆☆☆Sarah,Plain And Tall
☆☆☆☆Dog's Don't Tell Jokes
Rocket Ship Galileo
Mackenzie's Mountain
The Key To Midnight
☆☆☆☆☆For Kicks
☆☆☆☆☆Eight Million Ways To Die
☆☆☆☆The Street Lawyer
☆☆☆☆☆☆A Matter of Honour
☆☆☆The Adventures of Tom Sawyer
☆☆☆☆☆☆Snow Falling on Ceders
☆☆☆Harry Potter E
☆☆☆The Dogs of War
☆☆☆☆Congo
−−−以上で1倍(167cm)到達(2005年10月12日)2年7か月−−−

(c) 2004-2014 必ず役に立つ体験記